髪の毛の寿命は4~7年。この成長期のあと休止期(3ケ月程度)に入り、 その後退化期となって自然に抜け落ちます。 とはいえ、毛髪の源となる毛乳頭が生きている限り、 しばらくすれば同じ毛穴からまた毛が生えてきます。 だから、毎日50~100本の毛が抜けても、髪はなくならないわけです。 では、どうして髪が少なくなったり薄くなったりするのか。 これは、毛髪サイクルの乱れが原因といわれています。 成長期を全うしないまま休止→退化し細くハリのない薄毛となっていくわけです。 男性の場合は男性ホルモンが関係しているといわれていますが、 男女ともに加齢により髪のボリュームは少なくなっていきます。 若いうちは毛髪の源となる毛母細胞がアミノ酸をとり入れて毛髪となるタンパク質を つくり出していきますが、年齢とともにその能力が衰えていくのです。 ほかにも薄毛、抜け毛の原因となる次のような点に注意が必要です。
また、抗生物質の多量摂取や病気の影響 (甲状腺の異常、鉄欠乏性貧血、卵巣機能の低下など)による場合もあります。 様々な要因が重なり合い抜け毛が増えることがあると考えられています。 最近、母方の遺伝子が薄毛に影響することが、遺伝子検査であきらかになりました。 男性型脱毛症は、男性ホルモンであるテストステロンが大量にDHTに変化するためです。 父方からの遺伝子も無関係ではなく、結局遺伝による薄毛は両親や親族に 薄毛の人がいると高くなります。遺伝以外の原因も考えられるため、 できるだけ髪にいいことをしていく必要があります。 髪に必要な亜鉛は、ストレスや飲酒で消費されるため、 ストレスが多いことも薄毛の原因となります。亜鉛を含む食品(カキ・うなぎ・ 牛肉・チーズ・卵黄・豆腐・蕎麦・ゴマ・緑茶・アーモンド)をバランスよく摂取しましょう。 しかし、サプリなどによる亜鉛の過剰摂取や長期的な摂取は健康に悪い影響があるので気をつけましょう。 女性の薄毛の場合、頭皮の血行不良のほか、加齢による女性ホルモン分泌の低下が考えられます。 女性ホルモンと言えば「エストロゲン」、このエストロゲンに似た働きをするのが大豆イソフラボンです。 サプリメントではなく、食物(大豆、豆腐、枝豆、納豆、厚揚げ)から摂取しましょう。 過剰に摂取すると、乳ガンや子宮ガンのリスクが高まるためです。 イソフラボンのほか、ざくろ、ビタミンE(アーモンド、明太子、カボチャ、アボカド) なども摂取しましょう。 ――皮膚科医が勧める改善法―― 前頭部から頭頂部にかけての毛髪が成長しきらない状態だったり、 本数が減っていく男性型脱毛症の場合には、進行をくい止める フィナステリド(プロペシア)という飲み薬があるので皮膚科に相談してみましょう。 様々なタイプの脱毛に対しては、ミノキシジルという薬で発毛を促進していきます。 ミノキシジルは「リアップ」の主成分で、頭頂部に効果があるといわれます。 まれに、むくみや体毛の増加などの軽い副作用があるようです。 |
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